うちのスナップファミリーに今回、新たな仲間が加わった。
このカメラ自体は昨年初めに母が購入したカメラなのだが、「結局スマホで撮っちゃうから使わなくなった」と親の声ほど聞いたセリフを親に言われて引き受けることになった。
貰い物だと愛着が湧きにくいので、せめてストラップは自分で購入。
選んだのは我が家ではお馴染みになってきた、ユリシーズのスプートニク。
色合いはベストマッチ、質感も最高。届いたばかりだが、とても気に入ったので近い内に記事にするつもり。
なお、このG9XⅡはうちに来た際、ちょっと借りてレビューも書いている。
今回はレビューの補足をしながら、自分の物になった上での使用感について話して行こう。
最高のポータビリティ
レビュー記事にも書いたが、G9XⅡ1番の武器は超コンパクトボディだ。
うちのコンデジを並べてみると、この通り。
MX-1はともかく、GRⅢと比較しても一回り小さい。
厚みはより顕著で、G9XⅡはシャツの胸ポッケに入れても違和感がないくらいだ。
iPhoneSEとの比較だとこう。
かくしてわたしの大型センサー搭載高級スマホへの物欲は解消された。
素晴らしい描写
このボディからは想像もつかないほど、力強い描写を提供してくれる。
2017年発売と別に新しいカメラではないのだが、写りはカリカリとした現代的なもの。
特に遠景は強力できめ細かい描写は一眼もさるやの素晴らしさ。
母は登山のためにG9XⅡを購入したのだが、ちゃんと運用していれば大活躍だったろう。
ボケにくさはあんまり気にならない
レンズの絞りはF2.0-4.9。
1型センサーであることを鑑みるとボケは使いにくい。
とはいえ、G9XⅡを使う時はボケ表現自体を頭から抜いて撮影するので、あまり気にならない。
操作性が悪い
コンパクトボディと等価交換された操作性は実用してみると、なかなか微妙。
ダイヤルはレンズ部なので左手で操作せねばならず、最初はレスポンスがいいなと思っていたタッチパネルも物理ダイヤルより遥かに誤操作するし、よく考えたら手袋してたら使えないし...。
これ自体はG9XⅡという製品が悪いというよりも、G9XⅡのコンパクトボディと操作性のバランスが自分に合っていない、ということだろう。
これだけは許せない再生ボタン
ただお前だけは許せねぇ、再生ボタン。
なぜ、そんなとこにある。まるでフォワードのポジションにゴールキーパーがいるかのようじゃないか。
ツライチで押しづらいし、左じゃないと押せないし。
天下のキヤノンさん、これくらい何とかならなかったのか。
微妙な撮影体験
上記の操作性もあってか、撮影していて凄く楽しいとはちょっとならない。
つまらないとは言わないが、カメラというよりもスマホに近い撮影感覚だ。
「ぺしょん」とか「しゃしょん」みたいな微妙な電子音シャッターもちょっと萎え。
同じコンデジでもGRⅢやMX-1では微妙だなとは感じなかった。やっぱ操作性の違いが大きいか。
色遊びはあんまり出来ない
風景、ポートレート、ナチュラル、モノクロとあんまり色遊びできるカラーイメージがない。
PENTAXの里びやGold、GRのネガフィルム調やハイコントラスト白黒のような、印象的な飛び道具がないのは少し物悲しいように思う。
その分、素のセンスが問われるとも言えるので余計、ヘタクソにはしんどい。
ちなみにカラーイメージ(キヤノン的に言うとピクチャースタイル)はPC上で作成してカメラに追加することも出来るようなのだが、なんか難しいわ!キヤノンのソフトって全体的に分かりにくい!
でも満足
結構文句言ったが、総合的には実は満足。
たしかにメリット・デメリットの凸凹が大きいカメラだが、携帯性や描写力の凸が極めて強く、GRⅢや一眼を使用時の懐刀として申し分ない。
筐体の見た目や質感もいいので、使っているうちに凹も愛せるようになっていくだろう。