年明け、母がカメラを買い替えたいが何がいいかと相談された。
条件は
・予算5万円
・軽い
・高画質
というもの。予算をはるかにオーバーする、ソニーのRX100MK7をねじ込もうとしたが途中で母が正気に戻ってしまい、失敗した。
それで最終的に選ばれたのがキヤノンのPowerShot G9 X MarkⅡというわけ。
なにはともあれ、母に使い方を教えるために1ヶ月ほどお借りして使ってみたので、早速その感想を。あくまでも使い方を教えるためだからね。
Very Good
軽量・コンパクト
このカメラを選んだ最大のキッカケが軽量かつコンパクトである、ということ。
母とカメラ選考会をしていた際にGRⅢを持たせたら、それでさえ重いと言うのだ。
その点、G9XⅡなら、この通り。GRⅢと比較しても明らかに小さく、重さも50gほど軽い。
(GRⅢ:約257g、G9XⅡ:約206g)
ズームレンズが入っていることが嘘のようだ。
想像以上の解像感
G9XⅡのセンサーサイズは1型。初めて使うセンサーサイズだがまさかこんなにも高精細とは思わなかった。
中央から周辺まで安定していて、ピント面の解像感なんかはKPにシグマの便利ズームを着けて撮った写真よりもいいくらいだ。
GRⅢよりも小さく、しかも5万円くらいで購入したカメラとは思えない。
しかもズーム域によって解像感にバラつきが出る感じもあまりない。
キヤノンさんってやっぱすごいんだな。
使いやすくて多様なピクチャースタイル
キヤノンのカラーイメージコントロールはピクチャースタイルと言うらしい。
風景やポートレート、ディティール重視など、あまり突飛なものはないが、どれも使いやすくて印象がいい。モノクロもセピア等、調色が可能で遊びやすい。
さらにHPからダウンロードしてくればトワイライトやノスタルジアなど複数のピクチャースタイルを追加できる。
とても分かりやすいUI
キヤノンのカメラってメニュー画面や操作画面がとても分かりやすいなとは前々から思っていたが、実際に使ってみると驚愕もの。
画面横のSETボタンを押せば、撮影に必要な設定項目を即座に呼び出すことが出来るし、アイコンを選択するとどういった機能なのか説明文まで出てくる。
おかげで初めてキヤノン機を使う自分でも概ねの操作はすぐに出来るようになった。
タッチパネルの反応精度やレスポンスもスマホ並で申し分ない。
Good
起動が速い
起動時間は1.1秒と高速。速いと定評のGRⅢが0.8秒なので並べて比較でもしない限りは実感し難いレベル。ズームレンズの繰り出しも十分速い。
フラッシュ内蔵
小さくてもフラッシュあるとやっぱいいよね。
14bit RAW
RAWが14bitなのには地味に驚き。
高感度にも強い
ISO6400だよ。1型センサーってこんなにすごいの?それともDIGIC 7って映像エンジンが良いの?何にしてもキヤノンさん、まじリスペっす。
Not Good
レンズはちょびっと暗い
これは軽さとトレードオフの関係だろうから、しょうがないのだけど、レンズは開放F2-4.9と明るくはない、という感じ。ボケは使えるシーンがちょっと限定されそう。
でも軽いというメリットの方が大きい。Not Goodというよりただの難癖かもしれない。
Bad
ON/OFFと再生ボタンが押しづらい
個人的にさすがにこれはちょっとな、と思ったのが天面2つのボタン。
再生ボタンとON/OFFは天面とツライチみたいになっていて、指の腹では押しにくい。
しかも再生ボタンにいたってはなぜそこ?という位置にあって右手だけでは撮影→再生という流れを操作できない。
デザインや設計上の理由があるんだろうけど、画面横に置いてほしかった。
まとめ
多少、わがままや文句めいたことも書いたけど、それでもコンパクトと高画質のメリット2本柱が大きくて満足感は相当なもの。
極端なことを言うと標準ズーム域は一眼カメラじゃなくてもG9XⅡがあれば良いのでは?と思えたほどだった。
しかも、HPを見るとまだまだ有用的な機能がてんこ盛り。隅々まで使いこなせるようになったら相当楽しいはず。
これほどの軽量さと性能を高い次元で両立したコンデジを6年も前にキヤノンの兄貴は出しているのだ。なんだか目眩がしてくる。
母に返さなければ(返す?)ならないのが残念でならない。