大学進学を機に北海道に移り住んで17年。そのうち函館に住んでいたのはわずか2年ばかりなのだが、その間にすっかり虜になってしまった。帰郷と聞くとなぜか函館をイメージするほどだ。
そこで今回から、この愛する港町の魅力をお伝えする記事を不定期で書くことした。
初回に据えるは何と言ってもやはり夜景だろう。
函館山
王道こそ正道。例えベタと言われようとも函館のキングオブ夜景は函館山だ。
扇状の特殊な地形とカラフルな人工光のマリアージュ。昔よりも暗くなったらしいが、それでも類するもののない特別な景色なのは間違いない。
写真を撮るなら、ロープウェイ乗り場を入れるのもオススメ。
正面の観覧スポットとは異なり、人気もなくてちょっとアイデンティティを出せるぞ。
なお、函館山は自家用車で上がれる期間・時間に定めがあるのでよく確認しよう。
基本的に夜景のゴールデンタイムは混雑回避のため、自家用車では上がれない。
ともえ大橋
湾岸に沿って伸びる、ともえ大橋も夜景を楽しむのにうってつけ。
異国情緒あふれる元町方面からドックの方向を見渡せる。
特にオススメなのが三日月の時期。
ドックの方角に月が沈むのだが、19時頃と観察しやすい。
ともえ大橋は函館に住んでいた頃のランニングコースだったが、相当贅沢だったなと今になって思う。
海岸町埠頭
ともえ大橋の下には海岸町埠頭がある。
ここで望遠レンズを使えば有名な八幡坂を混ぜた夜景を撮ることができる。
海面に映る街明かりを目立たせるようにレタッチするのもいいかもしれない。
また、愛車を撮るにもうってつけだ。キラキラとした光が背景を彩ってくれる。
埠頭には同様の目的で撮影に来ている人もいるし、釣り人もいる。互いに尊重しあって仲良く使おう。もちろん埠頭では船乗りさんが1番偉い。お邪魔するようなことはしちゃダメだぞ。おじさんとの約束だ。
函館の坂
函館山の麓、西部地区には耳をすませばみたいな素敵な坂道だらけ。
当然、夜景もいいに決まっている。
夜の八幡坂は夏がオススメ。正面に摩周丸が見えるのもいいね。
この坂で好きな女の子が乗った自転車を後ろから押す人生が欲しかった。盆地育ちってなんだよ、ちくしょうめ。
基坂は石畳が特徴的。冬になると西部地区の坂道の街路樹はこのように電飾で彩られる。
札幌ではホワイトクリスマスと聞くとムードより降雪量ゆえにゾクッとするが函館ならロマンチックがまだ感じられる。...年によって例外はある。
金森赤レンガ倉庫
人気観光スポットの金森倉庫は夜もいい。
年に何回かガスかかる日もあって、その時は写真のように光が和らいでとてもムーディー。
金森倉庫もアパートから車で10分もせずに行けた。観光地に住むって強い。
西埠頭
緑の島の西側、西埠頭は摩周丸が良い角度で撮れるから、ここもオススメ。
とか言って摩周丸ボケててすいません。
あと時折、埠頭から車ごと落っこちる人がいるらしい。洒落にならないので本当に気をつけましょう。
裏夜景は?
函館の夜景と調べると裏夜景というキーワードがよく出てくる。
これは函館山を表とし、その反対側の山の方から見る夜景を指している。
キレイはキレイなのだが、個人的にはあまり好きではない。
というのも、裏夜景は見渡すのにちょうどいい駐車場などがあるわけではなく、だいたいの人が農道に駐車して見ている。その数が結構なもので酷いと農地に入っている人もおり、あまりマナーがいいとは言えない。
まとめ
思い出してみると函館にいたころは夜の仕事終わりで疲れていても撮影に出ることが多かった。住んでいてもそれだけ函館の夜の景色は特別だったんだ。
ところで、函館は新幹線のおかげで本州からのアクセスがめちゃめちゃにいい。
おまけにホテルの激戦区ゆえ比較的リーズナブルなお値段で狂ったように豪華な飯が付いてくる。しかも部屋は超オシャレ。
おっとそういえば今月は3連休が2回もありますね。9月の函館なんて風も少しひんやりしていて気持ちいいでしょうねぇ。うっかり薄着で来てしまった彼女さんに念の為持ってきたカーディガンを羽織らせていいところ見せられるだろうなぁ。
ベイサイドのスターバックスでホットラテでも買って海を眺めながら一緒に飲んだら、「このまま時間が止まればいいのにね」とか素敵なフレーズを聞けるかもなぁ。
あぁでも早くしないとこの良さを知っている人達でホテルが埋められちゃうかもなぁ。
一刻を争うだろうなぁ。