ここ数日、マクロレンズ界隈が賑わっているので、当ブログもなんとかあやかろう作戦。
smc PENTAX-D FA MACRO 100mF2.8 WRのご紹介だ。
購入経緯
購入したのは2019年。この前のエントリーで「フルサイズ用単焦点として初めて購入したのはFA77mm Limited」みたいなことを書いたが、あれはウソだ。
本当はDFA MACRO100mmだ。
必殺のレンズとして、とにかくフルサイズ用単焦点が何か欲しかったが、Limitedレンズを買うには先立つものが不足していた。それで白羽の矢が立ったのが、中古で激安だったDFA MACRO100mm。
もっとも結局、DFA MACRO100mm購入から1ヶ月もせずにFA77mm Limitedを購入したんだけど。
なお、DFA MACRO100mmは昨年、HDコーティング化されてリニューアルしている。
これから購入するなら、そっちの方がおすすめ。
Very Good
抜群の切れ、素晴らしい描写
描写は開放から極めてシャープでキレのある写り。
ピント面の鮮明さは★を冠していてもおかしくないのでは?というほど。
色乗りは素直でPENTAX機らしさをそのまま活かせる感じ。
シャープさが前面に出る描写は、線が細く柔らかさのあるスターレンズとも深みのある色合いが特徴のFA Limitedとも異なるため、幅を広げる意味でも持っていて損がない。
小型で軽量
先日、Lumixから発表された100mm F2.8 MACRO。
これが小さくて軽量でしかもインナーフォーカスという化け物だったためにマクロレンズ界隈が騒然としたわけだが、このニュースを見て「マクロレンズって普通、大きいものなの?」と思った、PENTAXユーザーはわたしだけではないはず。
実際、DFA MACRO100mmも素の状態だとそのLumixのマクロレンズとほとんど同じ大きさだ。なんならほんのちょっと小さい。
Lumix 100mm F2.8 MACRO
最大径Φ73.6mm×全長約82.0mm 重量約298g(フードなし)
smc PENTAX-D FA MACRO 100mm F2.8 WR
最大径Φ65.0mm×全長約80.5mm 重量約340g(フードなし)
重量はさすがに劣るし、この通りDFA MACRO100mmはインナーフォーカスではないので、Lumix 100mm MACROよりもサイズ的に優れているとは言えない。
しかし、一眼レフ機用であることやこれだけ肉薄していることを考えると「世界最小・最軽量レベル」とか言っちゃってもいいじゃないだろうか。ダメか。ダメだな。
PENTAXの他のレンズと比較してみるとこう。
小型軽量なDFA28-105mmとたっぱはちょっと小さいくらい。径はだいぶ細い。
このサイズのおかげでカメラバッグに入れる時もLimitedレンズの用に「空きスペースに突っ込んでおく」みたいな扱いができて、大変良い。
めちゃかっこいい
ツヤのあるアルミの金属鏡筒、距離指標と被写界深度表示、なぜかLimitedレンズとの共通点があるデザインになっており、結構かっこいい。
K-1Ⅱとの組み合わせが1番いいかな。少し細い気もするが、サイズのバランス感が素晴らしい。
K-3Ⅲだと少し長い印象。でも全然悪くない。
MFが使いやすい
ピントリングが滑らかでトルクもちょうどよく、とても使いやすい。
マクロレンズだとMFも多用するので、ありがたいよね。
ボケも良い
絞りはF5.6まで円形絞り。
周辺部にいくとさすがに口径食が出ているが、十分素晴らしいと言えるレベル。
アウトフォーカスの滑らかさも素晴らしく、非常に好印象。
簡易防滴
マクロレンズもちゃんと簡易防滴。
先に載せた彼岸花の写真は結構な雨中で撮影したが、全く問題なし。
わたしの方が次の日、熱を出した。
このクラスのレンズで防滴仕様なのは珍しくないが、なにはともあれ撮影の幅が広がるのでありがたいよね。
ちなみにHDコーティング版ではAWにグレードアップし、防塵・防滴になった。
激安
安い。中古で2.5万~3万円。
金属鏡筒で防滴で写りもいい単焦点がこの価格。
年度末で忙しくてなんかイライラするな~という方、どうですか。物欲と食欲の解消は手っ取り早いストレス発散ですよ。
現行のHDコーティング版は8万円くらい。
防塵・防滴化、後述のパープルフリンジの改善等を考えるとその価値はある。
というか8万円でも他メーカー比では安くない?
Not Good
パープルフリンジが出まくり
パープルフリンジはかなり出る。簡単に出る。
HDコーティング版は劇的に改善されているようで、この点が1番、大きな差。
今どき、編集ソフトでどうとでもなるが、ボディ内現像もよくするので、そういう時はちょっと辛い。
Bad
迷うと酷いAF
AFはボディ内モーターのため、PENTAXらしさ全開。
ジーーーーーコッッコッコジーーーーコココ、ジコ、ジコ、ジ(合焦)みたいな。
大体合ってしまえば、それ以降はわりとスッスと合うが、迷うとほんと酷い。
この点はHDコーティング版も同様。
まぁ古めかしくてかわいい、ということで。
まとめ
AFの出来がかなり足を引っ張っているけど、総じて見れば質感よし、写りよし、簡易防滴ですごくいいレンズ。コストパフォーマンスはPENTAX屈指かも。