前回の予告通り、今回は7/23(日)にトライした、早池峰→鶏頭山縦走のお話。
岳地区から出ているシャトルバスは相変わらずの大盛況。
今回は山ガールもたくさん。山男としていいとこ見せるぜ。
と思ったが、登り始めて20分。同じバスに乗車していた山ガール全員に颯爽と抜かれてしまった。
自分は長丁場だから、登山は競争じゃないから、と誰も聞いていない言い訳を心で念じ続ける。
早池峰山の小田越コースはすぐ森林限界を抜けられるから好きだ。
緑と岩のコントラストも美しい。
薬師岳の横っちょには雲海が発生していた。道中、曇だったのはこのためか。
その薬師岳のおかげで早池峰上部は快晴。
雲が眼下に見える、最高の日和だ。
朝一のバスで来たのであろう方々はもう下山し始めていた。
早朝からサッと登って、パッと下山し、風呂に入ってビール飲みながら午後の一時を過ごす。これが登山の勝ち組よね。
さぁこいつを超えれば、もうすぐ山頂。
無事、早池峰の山頂に到着。ここまでは順調そのもの。
昨年登った時はピーカンだったが、今回は程よく雲が出ていてダイナミックな景色が楽しめた。
鶏頭山への縦走方向。雲に隠れている奥の山がたぶん鶏頭山。手前が中岳かな。
なんか...遠いな...。
そしたら、なんと5キロもあるジャマイカ。
ヤマップでは標準コースタイムが3時間ちょっとだと思ったが、大丈夫だろうか。
※だいじょうばなかった
でも見て、この天空の縦走路を。まるでゲームの世界のよう。
この高度感、たまらんですね。
小田越コースピストンの場合でも縦走路にちょっと踏み入るの全然アリかも。
山間を抜ける涼しい風。キャショッと静かに響くK-3Ⅲのシャッター音。
PENTAXしてるなぁ。
好きな色しかない世界。
振り返ると11-18mmのワイド端ばかり使っている。
それでも足りないくらいのスケールだったんだ。
縦走開始から1時間半ほどが経過した頃、ふと思った。
中岳山頂あったかな?と。コースタイムを考えるに通り過ぎた頃合いだ。見落としたのか?
そこからさらに1時間。開けたところが見えてきたので、あ~鶏頭山かな~なんて思ったら、中岳山頂だった。
コースタイムは3時間ちょっとだったはず。2時間半で縦走半分くらいの地点である中岳に着いたって、え?どういうこと?
この大幅な遅れの原因はよく分かっていないが、たぶん、このアスレチックが過ぎる登山道にビビりすぎたせい。
上り下りに使うロープが落っこちてるんだよ。そりゃビビリもするでしょ。
どうやって降りたか、今となってはよくわからない。
自分生きてる!って感じがする。
でもこんなハートがあったりして癒やされもした。
ご利益早めにお願いします。
縦走路は所々、森の中も歩くのだが、低い木の枝が登山道に伸びており、わたしは30回くらい頭をぶつけた。誇張じゃないぞ。
また、先日の大雨の影響で至る所に泥濘が出来ており、靴はどろんこまみれ。
弁当も行動食もお菓子も食べきり、水も残りわずかというところでようやっと鶏頭山に到着。
結局、縦走に5時間近くかかってしまった。
しかし、その眺めやまさに疲れも吹っ飛ぶ大絶景。
登山でしか得られない精神的養分が身体に溜まっていくのを感じた。気がする。
結局、鶏頭山を下山したのは予定より3時間も遅れてのこと。
出発前に下山予定時刻を知らせていた母は登山仲間に連絡して、捜索の相談をしていた。いや本当に申し訳ない...。
コースタイムはいくつかの媒体で調べること、食料と水はややオーバーなくらいに持っていくこと。
いつもはちゃんとしていたことを「知らない山じゃないから」と手を抜いた途端にこれだ。
山がトラブルを起こすわけじゃない。自分の準備と心構えが反映されるだけ。今一度、これを肝に銘じよう。