連休中日の昨日、函館の劇団である虎さんの舞台「8月のシャハラザード」を見てきた。
虎の皆さんとは函館在住時から仲良くさせてもらっていて、舞台宣伝に写真を使っていただいている。
実は2月にも新撰組を題材にした公演があったのだが、当日、事故で特急が運休というクリティカルヒットをかまして見に行くことが出来なかった。今回はそのリベンジでもある。
あいにくの天気だったが、降りしきる雨も心に灯る炎を消すことはできない。
舞台のあらすじはざっくりと次のような感じ。
役者の天宮亮太は水死体の役作りの最中に本当に水死してしまう。
幽霊になった後も現世に思い残しがあり、死ぬに死ねない。彷徨っているうちに仲間に裏切られ、死にかけている強盗犯、川本五郎に出会う。2人は手を組んでそれぞれの目的を果たそうとするのだった。
疾走感あふれるドタバタ群像コメディといった内容で三谷幸喜作品や浅田次郎のコメディ小説っぽい。大好きなジャンルだったこともあり、1時間半の公演があっという間に感じた。
どの演者さんもキャラクターがしっかり立っていて、「普段からこんな感じなのでは?」とさえ思った。
実はここ最近、実家絡みで少々重たい問題を抱えている。そのために胸の中が汚水で詰まってるような陰鬱とした気分が続いていた。
しかし、どうだろう。8月のシャハラザードを見た後はまるで風呂の排水溝にパイプユニッシュを全投入した後のようにスッキリとした気分だ。
演者さんのパワーと怒涛のストーリーのおかげで「生きているんだから何とでも出来る」と楽観的になれた。
新型コロナが広まりだした頃、演劇やライブは飛沫感染の観点から白い目で見られる時期があった。
あれが一時的なもので本当によかった。本当によかった。