カメラを始めて7年。ここまで、あまりにも長く、遠い道のりだった。
ついに人生で初めて、モデルさんに依頼してのポートレート撮影が実現。
今回、撮影をお願いしたのは阿部 文香(あべ あやか)さん。
阿部さんは県の観光ポスター等にも採用されるような、ガチモンのモデルさん。
本当はたくさんポートレート撮影の経験を積んだ上で、いざ!と依頼したい方だったが、なんやかんやあって、真逆の経験値0でお願いしてしまい、しかもOKをいただいてしまった。
まさかの展開&当日は不得意な雨模様ということでバチバチに緊張して、前夜は眠れず、当日もぶっ倒れそうだった。
しかし、なんということだろう。阿部さんがめちゃくちゃ褒めてくれる。それはもう稀代のカメラマン!と言わんばかりに褒めてくれる。
おかげで早々に緊張が解れた、わたしは絶対活かせないだろうと思っていた、億万の妄想を解き放つことができた。
カメラマンがモデルさんの緊張を解すために褒めたり、笑わせたりするという話はよく聞いていたが、逆なパターンってあるんだ。
小道具代わりに持ってきたPEN-Fが今まで見たこともないほど輝いている。
カメラが持ち主の手元より、輝く居場所ってあるんだ。
阿部さんがBloomというLUTを気に入ったようだったので、撮って出しの方はそれを使った。
同時にRAWも保存されているので、ここらは本当に便利だ。
当日は小雨がぱらついていたが、たしかに初夏の静かな雨の日の雰囲気がある。
阿部さんの持つ透明感もよく出ているような。
それにしてもモデルさんが凄いのか、阿部さんが凄いのか。
表情やポージングも自由に取ってくれるし、提案してくれる。こちらがお願いしたイメージも期待値+150%で実現してくれる。
テンションが上がりすぎて、「いいよ!最高だよ!キレてるよ!」とスタジオカメラマンみたいになっていた。あれって自動でなるんだ。
モノクロもいってみようぜ!とお願いしたショット。
瞳AFがあるので、基本はS5ⅡXで撮影していたが、何枚かはK-1Ⅱとスターレンズも使った。
ピントをちゃんと合わせられたのは少数だったが、成功しているのは繊細でありつつ、輪郭も柔らかくて個人的には1番印象が良い。
どうしてもやってみたかった、銀残しとFA Limitedを使っての1枚。
ゾクッとする表情がカッコよすぎる。人生何周目ですか...。
時間にして1時間だったが、自分が想像していた何倍ものショットを撮ることが出来た。
現場に向かう道中は「せっかくOKしてくれたのに...なんてザマだ...」と帰りになるくらい大ズッコケ祭りになることも覚悟していたのに、終わってみれば、ポートレート楽しい!!となっていた。
これもひとえに雨あられのごとく褒めてくれた阿部さんのおかげだ。
初めてのポートレート撮影をお願いしたのが、彼女で本当に良かった。勇気を出した月初の自分も本当にナイス。
阿部さんだが、実は今月で個人依頼の撮影は休止するらしい。
色々なことにチャレンジしており、そっち方面でしばし集中するためとのこと。活躍を期待せずにはいられない。
それにしてもポートレートモデルを受けるようになったのは4ヶ月ほど前からならしい。
その4ヶ月間で出した成果がエグい。シンデレラもぶったまげのスピード感。
今回の撮影で、自分のような人見知りでもポートレート撮影を楽しむことが出来る、と気づかせてもらえた。
すでに「次はこうしたい」とか「こういうシチュエーションで」とか考えており、機会創出のためにもアレコレ思索している。
ついにカウントを刻み始めた"ポートレート"のカテゴリ。
いつの日か、一大カテゴリになる日を目指して。