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マツダ ロードスター

うちのロードスターは本日2回目の車検。

つまり納車から祝5周年というわけだ。

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/8 SS1/125 ISO100

5周年企画にいつものカメラ・レンズレビューのテイストでロードスターをレビューしてみることを思い立った。

ちなみにわたしの車に関する知識は豆粒程度しかない。足回りが〜とかハンドリングが〜とかは期待しないでもらおう。

すげぇとか楽しいとかそんな小学生みたいなノリでお送りするのであしからず。

 

 

購入経緯

現行のNDロードスターが2015年に発表された時、ちょうど車の買い替えを考えていたのでとても惹かれるものはあった。

 

しかし、それまで普通の乗用車しか乗ったことがなかったために「FRで北海道の冬を越せるのか?」とか「MTなんて運転できるのか?」とか色々考えてしまって結局は同じくらい憧れていたVWシロッコをチョイス。

PENTAX K-S2 SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM 20mm f/7.1 SS1/50 ISO100

シロッコは見た目も走った感じもとっっっっても気に入っていたがロードスターを忘れられるわけではなく、結局ND型の発表から半年後には試乗。

MTの運転はてんやわんやだったが、オープンドライブの気持ちよさは半端ではなかった。

この試乗以後、わたしはずっっとロードスターロードスターと長きに渡って騒ぎ続ける。

 

PENTAX K-S2 HD PENTAX-DA L 18-50mm F4-5.6 DC WR RE 34mm f/7.1 SS1/125 ISO100

そして、その日はやってきた。

シロッコ3年目のこと。夏タイヤが限界を迎えるも新しいタイヤの値段が半端ではなかった。そんならいっそ、いっちゃうか。

おまけにこの時、もうすぐ30歳。これから家庭を持つかもしれない。いまロードスターを買わねば永遠に乗りそこねるのでは!?と考えたのだ。

 

その心配は杞憂だったが。杞憂だった...。

 

PENTAX K-S2 HD PENTAX-DA L 18-50mm F4-5.6 DC WR RE 19mm f/9 SS1/100 ISO100

ただ、この素晴らしい並びを手放してしまったことは本当に後悔している。

なんせ、この翌年、転勤で結局2台持ちすることになったからだ。

あの時、会社の先輩に言われた通り、実家にシロッコを預けておけば今頃わたしのQOLはカリフォルニアの金持ちくらいだったはず。

 

Very Good

世界一美しい車

ロードスター購入から間もなく、札幌湖にドライブに行った時のこと。

見晴らしのいいパーキングでイケてるおフランス車に乗ったジェントルメンがこう声をかけてきた。

 

「新しいロードスター、いいですね。わたしはお世辞抜きでこの車が世界で1番美しい車だと思います」

 

そのコメントの嬉しさと言ったら、ジェントルメンと親子盃を交わしたいほどであった。

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/2.8 SS1/1600 ISO100

実際、わたしもそう思う。

NDロードスターはキャラクターラインは使用せず、面の造形で立体感を強調している。

また、曲線を多様することで全体が丸みを帯びており、車という工業製品と言うよりもどことなく動物を彷彿とさせるデザインだ。

 

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/1.8 SS1/30 ISO400

とくにこのリアフェンダー。リアフェンダーの盛り上がりからフロントへスウゥっと伸びる、この形状を御覧くださいよ。

まるでネコ科の動物が獲物を捕らえるためにグッと姿勢を低くした時のようだと思いませんか。

 

 

フェラーリランボルギーニ、ポルシェ...。「かっこいい」車はたくさんある。それはもちろん、それで素晴らしい。

 

しかし、造形が「美しい」というカテゴリの車は決して多くない。

 

 

友達が出来る

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/2.2 SS1/800 ISO100

ロードスターを買ったら、人生が変わった。

という話は購入前に何度も聞いていた。いやいくらなんでも車買ったからって人生は変わらんだろ、言い過ぎ。と思っていたが実際はどうだ。

 

まず実生活でもSNSでも色んな人が声をかけてくれる。

その中の誰かと仲良くなる。その誰かの友達とも仲良くなる。あれよあれよ。

 

PENTAX K-1 Mark II HD PENTAX-D FA 28-105mm F3.5-5.6ED DC WR 28mm f/10 SS1/125 ISO100

気づけば全国至る所に友人が出来てしまった。

お酒送ったり、現地の美味しいものをいただいたり、誕生日プレゼントを送ったり。

 

それら全ての発端が1台の車なんて誰が想像できようか。

PENTAX K-3 Mark III smc PENTAX-DA★55mm F1.4 SDM f/2.8 SS1/5000 ISO100

そして、ロードスター乗りの人達の気持ちよさよ。

空と海の両方が心を洗ってくれるからだろうか。みんな、わたしに優しい。

 

オープンドライブは気持ちいい。

これはロードスターに限ったことではないが、オープンドライブの気持ちよさは規格外だ。

 

木漏れ日降り注ぐ、森の中。かもめが頭の上を飛んでいく海辺の道。ネオン煌めく大都会。

それらを全身で感じながらのドライブ。

これはもう車の運転というよりも遊園地のアトラクションに乗っているかのような刺激だ。

 

それに陽の光と風を浴びながら景色の良いところをドライブするのは相当、精神衛生に良い。

頭のてっぺんから仕事であった嫌なことや不安なことが蒸発していくかのようだ。

 

もちろん紫外線や熱中症には気をつけないといけないし、春秋は朝晩の気温差に備えないといけない。

それでもオープンにしたい、と思うほどオープンドライブの爽快感は何物にも代えがたい。

 

 

人馬一体の走行フィーリング

ロードスターのキーワードと言えば、人馬一体。

それほどドライバーの意のままに操れる車、ということだ。

PENTAX K-1 Mark II HD PENTAX-D FA 28-105mm F3.5-5.6ED DC WR 73mm f/5.6 SS1/13 ISO100

実際、わたしが過去に乗ったどの車ともロードスターは全く違う。

手足を通して、車の今の姿勢がつぶさに感じられる。気がする。

自分の操作と車の挙動が一致している感覚だ。この感じがたまらなく痛快で楽しい。

 

また、1t前後しかない軽量ボディもロードスターの強み。

NDロードスターはエンジンが運転席寄りのフロントミッドシップということもあり、鼻先が軽く、ヒラヒラ舞うように走る。

だから車の運転と言うよりも、そういうアトラクションなんだよな。

 

燃費が半端ない

運転の仕方や居住地にもよるだろうけど、わたしの場合はリッター20キロ前後は走る。

ハイブリッドカー顔負けの燃費だ。

函館に住んでいた頃、松前半島をぐるっと回って帰ってきたら、こんなことになった。

屋根の開くプリウスだ!!

 

 

Good

安い

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/8 SS1/50 ISO400

世界一美しい車が300万なんだぞ。なんてこったパンナコッタ。

 

乗り心地がわりといい

安全性能やら何やら縛りの多い時代に生まれたNDロードスターは過去のNAやNBと比較すると先述したヒラヒラ感では一歩譲るみたい。

わたしも試しに乗らさせてもらった時は昔のロードスターの方が軽やかだと思った。

 

しかし、現代の車らしく、乗り心地の面ではしっかり進化を遂げている。

純正サスなら足が柔らかいこともあってのんびり運転している分には普通のコンパクトカーとそんなに変わらない。

乗り心地の良さも楽しいオープンドライブに当然繋がるわけなのだから、これはこれで良い。

 

Not Good

積載性は低い

軽量化とのトレードオフでNDロードスターの積載性は極めて低い。

まぁオープンツーシーターなんて積載性低くて当たり前なんだけど、先代にはあったグローブボックスやドアのドリンクホルダーまでなくなった。

そしてやっぱりトランクも小さい。

ソロキャンプしようと荷物を積んだがまるでパズルのように詰めないと基本的な道具も積めやしない。これでも相当、取捨選択したから焚き火台だ食料だは入っていない。

ロードスターでキャンプ行くなって言われればそれまでだけど、これしかないんだもん。

 

ちなみにもうちょっと現実的な話だと2人分のキャリーケースはサイズにもよるが基本無理。

つまり恋人や夫婦で2泊3日の旅行〜とかなったら、ストイックな荷物の整理をしないといけない。わたしの場合は大人しく相方さんの車で行った。

 

PS5買った時もトランクには入らなかった。トランクってなんだっけってという哲学的なことも考えてしまう。

 

オープンカーは車によってトランク?なにそれ?みたいなのもあるので、トランクあるだけマシなのかもしれない。

 

内装がチープ

これも軽量化とのトレードオフなんでしょうが、内装はなかなかチープ。

樹脂やプラスチックばっかなのは高級車じゃないからいいにしても、色んなところがカパカパ、スカスカしている。

 

マツダの他の乗用車は質感向上著しいので、同じ期待感をロードスターに抱くと面食らう気がする。

 

純正の標準シートも表皮が下までしっかり包まれていなくて、安っぽい。

 

RICOH GR III f/2.8 SS1/10 ISO640

こんだけ味噌っかすに言っててBadじゃないのは良いところも多いから。

見てくれはそんなに悪くないし、ボディ同色のドアトリムはかっこいいし、エアコンやマツダコネクトの操作ダイヤルも使いやすい。

 

気に入らないところは自分でカスタムすればいいしね。

 

まとめ

30代に入ってから、人生は山場続きだ。

函館に転勤したかと思えばコロナが蔓延し、それも絡んで転職することになり、果ては実家にまで帰ってこなければならなくなった。

 

この間、気持ちが折れそうな夜が何度あったか。特に住み慣れた北海道を去るのはとても辛かった。あと彼女さんと別れた時もメソメソした。

PENTAX K-1 Mark II smc PENTAX-FA 77mm F1.8 Limited f/8 SS1/320 ISO100

それでも鋼のメンタルと周囲に呼ばれるほど、前向きにやってこれたのはロードスターロードスターをきっかけにたくさんできた友達のおかげ。

たった1台の車がわたしの今を支えている。

 

乗り越えたかのように言っているが盛岡での仕事もまだ軌道には乗っていないし、我が家の存亡がかかった農家の嫁もわたしの怠惰ゆえ見つかっていない。

 

でもまぁ大丈夫、きっとなんとかなる。ロードスターに乗って風を感じながらドライブしているとそう思えてくる。