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銀残しを使って幽世の森を撮る

GW後半、残念ながら岩手は雨模様だった。農作業もおやすみで暇なので遠野の山奥にある神社を見に行ってみた。

PENTAX KP HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR 20mm f/5.6 SS1/50 ISO400

やってきたのは程洞稲荷神社。ご覧の通り、なかなかの深山ぷり。

この入口から10分ほど登っていったところにお社がある。

 

PENTAX KP smc PENTAX-DA★55mm F1.4 SDM f/1.4 SS1/125 ISO400

雨中の森ということで今回は全て銀残しで撮影した。

PENTAXの銀残しは単なるブリーチバイパスとは趣が異なり、こういうシチュエーションではジトッとした空気感を表現できる。

 

PENTAX KP HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR 20mm f/5.6 SS1/25 ISO800

お参りする人も減ってしまったらしく、お社はなかなかに朽ちていた。

出来ることは何もないが、お賽銭はいっぱい入れてきた。だから御利益ください。

 

ちなみにちょっと不思議なことも体験した。

わたしが神社の前に着いた時、車はなかったのだが上から年配のご夫婦が降りてきた。

2人はちょっと最近では見かけない服装(大正ロマンみたいな)をしており、雨降りなのに傘も持たず、雨具も着ていない。

こんにちは、と言うとニコッと優しく微笑みつつ会釈してくれた。

 

で、自分が上まで上がって気づいたのだが、ぬかるみに登ってきた自分の足跡しかない。

よく考えたら2人は服も髪もそんなに濡れているようではなかった。

自分はマウンテンパーカーがビチョっとなっているのに。

 

...

 

まぁそういうこともあるか。

 

PENTAX KP HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR 20mm f/8 SS1/50 ISO400

神社の近くには五百羅漢があったのでそちらも立ち寄ってみた。

 

宝暦〜天明の大飢饉で遠野領内も多くの餓死者が出たらしい。

それを供養するために和尚様が大小500の岩に阿羅感像を彫ったのが五百羅漢。

苔むしてて掘られた像を見つけるのはちょっと難しい。

 

PENTAX KP HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR 20mm f/8 SS1/5 ISO100

森の中は人工的な音が一切なく、静寂に包まれていた。

五百羅漢という場所柄、まるで幽世に迷い込んだかのようで、銀残しはその時の気持ちを色濃く反映してくれる。

 

何ともデロンとした暗い写真ばかりになったが、真っ青な空と目の前に広がる花畑、みたいな絶景よりも、こっちの方が遠野らしい。

 

いかにもそういう土地育ちっぽい性格だもんねって?やかましいわ。